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【橋の架かる街】

誰にも見つからない朝

青い空気の中

 

壁に書かれた文字を追って

トンネルをくぐった

まだ知らなくていいよ

ここから先は

 

ここから誰かに声が届くのかな

アーチの街、飛び越えてゆくよ そう

いつかはちゃんと答えが浮かぶのかな

いいや、ここから先は任せた

 

紫色に慣れる頃

橋の下をくぐった

もう知りたくないよ

本当のことは

 

あの恐竜は僕らを覚えてるかな

さみしくなったとは言わないけど そう

恥ずかしがるのを覚えたばかりの頃に

ただ、窓のそばにいてくれた

 

ここから誰かに声が届くのかな

アーチの街、思い出すよ そう

今ならちゃんと答えが浮かぶはずだ

いいさ、ここから先は任せろ

【コウモリ】

旅するサーカスのテントの中に二人

巣にかかった君を救い出す僕はコウモリ

 

昔の家にさよなら

 

眩しいとこが苦手なら

夜に輝く月になって

それでもいいって思えたら

今物語を始めよう

 

失った片割れを忘れてしまいたくない

僕に流れる血を受け入れるまでの猶予を

 

指先に残る傷もやっと馴染んできた頃

 

止まり木を探してる

うまく隠れる場所になって

僕らは夜行性同士

今日もいつもの場所で落ち合おう

 

眩しいとこが苦手なら

夜に輝く月になって

それでもいいって思えたら

今物語を始めよう

hashino
komori
琥珀

【琥珀】

深く潜って闇の中を

閉じた世界で構わないと言ったの

強がりじゃなく

 

僕らの街では時計は動かない

 

いっそ琥珀の中に閉じ込められた

あの日と同じ気持ちでいたい

透明が好きな色

そんな僕らのままで

 

いっそ琥珀の中に閉じ込められた

あの日と同じ気持ちでいたい

透明が好きな色

そんな僕らのままで

 

そこで夕日が沈み月が光って

満天の星に照らされても

君とずっとここにいたい

光のない故郷

【秘密】

甘いお菓子とギター 弾き慣れたアルペジオ

もぬけのゆりかご 全て黒になっていく

今夜街を出る 少年達の合図

形のないもの それだけで構わない

隠し疲れたこの傷は いつの日か癒えるの

鍵の開いたその先 どこまでも どこまでも 続いてる

隠し通したこのキスは いつの日か言えるよ

僕に生えたその芽を いつまでも いつまでも 育ててく

隠し疲れたこの傷は いつの日か癒えるの

鍵の開いたその先 どこまでも どこまでも 続いてる

どこまでも どこまでも 続いてく

himitsu

【片割れ】 

あたたかい雨、肩に落ちる 

染み込むことなく体を伝った 

足元にできた黒い水たまり 

僕らを飲み込み、沈む二人 

 

大切そうに引き出しにしまった 

アルバムをそっと開くと 

同じ食卓を囲む僕らがいた 

 

「わたしたち似てる気がするね」 

「そうかな?」なんてごまかした 

「瞳の色とか頭の形」 

「(好きな匂いはバターの香り)」 

 

さよならって訳じゃないから 

呼び方が変わるだけさ 

戻ることのない熱さが 

愛おしいのはまだ続くだろうけど 

 

特別なことはなにも変わらない 

君のページは残しておくよ 

あたたかい雨もいつかは乾く 

染み込むことなく痕を残した 

 

さよならって訳じゃないから 

手のつなぎ方が変わっただけさ 

あの螺旋階段を一緒に登って 

同じ並びを見つけに行こうよ 

片割れ

【ラムネ】 

ざわつく広場で準備は始まる 

不正確なピッチに調子が狂う 

窓もカーテンも閉めたはずなのに 

まだ空気の縦波は僕を呼び続ける 

  

急ごしらえの大統領が 

演説を始める 

あんな風にはなりたくないなと 

まだ見ぬ自分に期待をかけ 

 

公園にたむろしたいつかの悪ガキは 

今日も飲み交わす夏祭りのイメージの通り 

ただ変わらない決意を 

でなきゃ僕らは何者にもなれやしない 

 

 

何か買うことの楽しみは知っていた 

売ることの喜びはそこで覚えた 

何度も思い出してみるべきだった 

あの時のラムネの味を 

こんな風になっちまったのか、こんな風になれたのか 

どうでもよくなるくらいに夢中でいられたらいいのに 

まだ止まらない歩みに 

何度も振り切られそうになりながらも 

 

 

汗を流した分だけ手に入るものなんていらない 

上澄み以外は無価値な廃液になるしかないよな 

 

空欄を埋めるだけのつまらない回答に 

僕ら疲れ果て落書きを始めた 

咎める奴らに見せて笑った 

誰でもできることなんてしたくない 

 

どこに集まろうがいつまでも悪ガキだ 

またどこかで飲み交わそう夏祭りの時のように 

ただ変わらない決意を 

でなきゃ僕らは何者にもなれやしない 

ラムネ

【霜月】

まどろんだ子猫と日向ぼっこ

こっちを向いて怒った顔でいいから

 

いつもの場所へ行くよ

僕たちの小さなテーマパーク

新しい遊び探し

 

ルララルララ歌うよ

僕の気持ちがそこまで ただ届くように

気づけなかったことと傷つけたことは今からでも間に合うかな

遠回りだね、いつだって、これからも

 

どうせまた今日も1番乗り

夢の中 知らぬ間についた名前

 

ペダルを漕いで行くよ

心配事掻き消そうとして

なぐさめの踊る香り

 

ルララルララ歌うよ

知恵をしぼったはずの一手が冴えなくても

いつの間にか消えてた傷の痛みを思い出して立ち止まってた

連鎖の端を切り落とすために

 

どこかで聞いたことある話

歴史は繰り返すもんだね

 

ルララルララ歌うよ

水を得た魚みたいに泳いでいく

ただのコーヒーとビールで確かめたことは足かせじゃ無かったこと

たどり着いた、そうゆうことかな

初めからだね、いつだって、これからも

【芽生え】

風に乗り種を蒔いた綿毛

再び根を張り花を咲かす

 

ちゃんとさよならを言ったっけ?

もっと話せたらよかったな

嵐が去るその時まで

陽射しを待って 春が来るのを待って

 

離れて散った鳥たちが収穫の実を届けるから

荒野に落ちた一粒が水脈を集め今芽生える

 

夕闇 静かに灯る明かり

 

笑って隠した涙を

次は流してもいいかな

嵐が去るその時まで

明日を待って 再会を待って

 

離れて散った僕たちが弱き者だと誰もが知れば

どこかに落ちた一粒をつなぎとめる手に今出会える

 

離れて散った鳥たちが収穫の実を届けるから

荒野に落ちた一粒が水脈を集め今芽生える

 

雨が止み西陽が差したら いつもみたいに帰れるさ

割れた道を行く足音が ちゃんと寂しさを埋める気がした

【思い出​】

あなたの手は冷たくて

小さくて嫌いでした

帰り道の交差点で

ここまででいいよと言われました

 

知らないことがでてくるうちに

変わらないものが減っていって

 

ふざけたこともあっただろう

喧嘩したこともあったろう

泣き出したこともあったよね

全て愛しい

真面目なこともいったけど

騙したこともあるんだ

温めたことはなんだっけ

覚えてないや

 

この信号機はおさないと変わらないんだね

ほんとは知っていました

 

嘘は絶対つかないよと

僕は嘘をつきました

 

ふざけたこともあっただろう

喧嘩したこともあったろう

泣き出したしたこともあったよね

全て愛しい

真面目なこともいったけど

騙したこともあるんだ

温めたことはなんだっけ

覚えてないや

 

ラララ...

 

構わないこともあったけど

これだけは失くさないでよ

話したいことがあるんだ

聞いてほしいな

これからなにがあっても

自分を投げ出さないで

振り向くことを忘れないで

あなたを愛してる

 

ふざけたこともあっただろう

喧嘩したこともあったろう

泣き出したしたこともあったよね

全て愛しい

真面目なこともいったけど

騙したこともあるんだ

温めたことはなんだっけ

覚えてないや

 

ラララ...

【共鳴】


過ぎた景色は昨日のようだ
保存の仕方も消し方も
誰に習ったわけでもないのに
絵画みたいに置かれてる

曖昧でも確かにある
境界線がもどかしい
臆病さを見透かして
頭を撫でた

夢の中で流した続きは
現実味を失わずに
僕を確かに朝へ向かわせた

かまわず走る君を眺めてた
ほらねキレイと指差したラベンダー
枯らす頃には忘れてるだろ
ほらねまたね気まぐれと知らん顔

レールを外れたあの時も
大丈夫だと思ったんだ
そうゆう人が好きだと言った
思った通りの言葉

ピアノ椅子越しに歌いながら
これが最後の曲になるなと
君の声を焼き付けたんだ

手紙を何度も読み込んだ
キレイな思い出に沈んでいたくて
探す頃には変わってるだろ
新しい場所で何もかもを忘れて

合わせた目の奥にあったものを
いつか声に出せる日を願ってた
狭い道では通れやしない
見えないところで次はあなたの日々を

こっちじゃまだまだ調子は出ない
フラつくばかりじゃダメなんだけど
いつかきっと見つけてみせるよ
同じくらい響きそうな歌声

朝が来ればどうにかなりそう
まだまだ続くみたいだ

 

【通りから】 

ゆらめく炎に

立ちすくむような午後

地図のその先へ

見たこと無い影を追い求めて

歩くことでしか進めない僕らの

大切にしまったたまごが孵る

 

手を 手を 手を 伸ばして

掴んでみたけど なぎ倒された

それでも何度だって 結び直す

ボロボロのスニーカー

まだちゃんと前を向いているよ

 

茂みで蠢めく何かにまどわされ

迷っていたら バッテリー切れ

鳩の群れが飛びだって 空埋める

構ってられるかって 飴を噛みくだく

 

手を 手を 手を 叩いて

自分を呼んでる 声に耳すませ

遠くで見たんだってさ 自慢気にあいつが微笑んだ

指でなぞる君の輪郭線

 

「まだやってんの?」って声に

「あぁ、 ちょっとだけ」って返した

冷めてる熱を壁伝いに感じた

意地はってんだって思われても

実際そんなとこなんだ

でももう少し もう少し あぁ

 

手を 手を 手を 伸ばして

手を 手を 手を 伸ばして

手を 手を 手を 伸ばして

また次の場所へ

 

手を 手を 手を 伸ばして

掴めば見えたろう あの影の正体

こらえきれない思いが

 

指の先を揺らしたあの夜

初めまして これからよろしく

あぁ、そうだ君の 名前をつけようか

【通りから】 

ゆらめく炎に

立ちすくむような午後

地図のその先へ

見たこと無い影を追い求めて

歩くことでしか進めない僕らの

大切にしまったたまごが孵る

 

手を 手を 手を 伸ばして

掴んでみたけど なぎ倒された

それでも何度だって 結び直す

ボロボロのスニーカー

まだちゃんと前を向いているよ

 

茂みで蠢めく何かにまどわされ

迷っていたら バッテリー切れ

鳩の群れが飛びだって 空埋める

構ってられるかって 飴を噛みくだく

 

手を 手を 手を 叩いて

自分を呼んでる 声に耳すませ

遠くで見たんだってさ 自慢気にあいつが微笑んだ

指でなぞる君の輪郭線

 

「まだやってんの?」って声に

「あぁ、 ちょっとだけ」って返した

冷めてる熱を壁伝いに感じた

意地はってんだって思われても

実際そんなとこなんだ

でももう少し もう少し あぁ

 

手を 手を 手を 伸ばして

手を 手を 手を 伸ばして

手を 手を 手を 伸ばして

また次の場所へ

 

手を 手を 手を 伸ばして

掴めば見えたろう あの影の正体

こらえきれない思いが

 

指の先を揺らしたあの夜

初めまして これからよろしく

あぁ、そうだ君の 名前をつけようか

【ホームタウン】 

配られたカードが気に入らなくて 

よく見もせずに捨ててしまったよ 

普通の願いは叶えられない 

こんなんじゃ戦えない 

 

道にへばりつくガムは変わらず 

思い出せない顔は変わらず 

行き交う人の目線は変わらず 

これから僕もどうせ変わらず 

 

涙目のままで目を細めてみたら 

もう街の灯りがキラキラしてる 

僕じゃない誰かのものだろう 

 

君が大事にあたためてかえした 

卵の中身は 

今日から独り歩きをやめます 

今更だけどそばにいてよ 

 

帰りを待ってる人は変わらず 

夕食のメニューもたぶん変わらず 

話のネタもたぶん変わらず 

でも好きな人はずっと変わらず 

 

涙目のままで目を細めてみたら 

もう家の灯りもキラキラしてる 

すべてはここにあるから 

9

【ダイブ】

もうここには居れないと自分でもわかっていて

でも大事なもののほとんどはこの世界に置いてあって

 

分厚い本の言葉がのしかかる

そう簡単に割り切れるもんじゃない

 

荷物を全部捨てて飛び込んだ川底

向こう岸はどこにつながってるの?

 

水面の上の世界 矢印が見つかんない

自分で決めなきゃいけないとは 聞いてはいたけどわかんねぇ

でもそのうち気づいたんだ みんな何も知らないってこと

ビビりながらもなんとかして わかったフリして笑うんだ

 

すがるものがあったあの頃が よかったとか思うのは気のせいだ

井戸の外に出た蛙は 目をつぶってダイブする

 

荷物を全部捨てて飛び込んだ川底

向こう岸はどこにつながってるの?

思いがけずたくさん差し出された手を

ためらいながらも握りしめにいくよ

 

新しいものを置いて振り返る対岸

向こう岸の幸せを願う

 

荷物を全部捨てて飛び込んだ川底

向こう岸で俺はなんとかやるよ

きっと涙をためて見送ったんだろう

その姿はちゃんと覚えておくよ

【まかない】

はねたシミでも爪痕を残して

食べ残しなら僕に任せて

料理が冷めたかい? 短い賞味期限さ

少しの毒素が腐らせちまったみたい

天国へ向かうの?途中までついてこうか?

料理は冷めたかい?短い賞味期限さ

少しの毒素で腐らせちまったみたい

ラララ…

dive
mebae
makanai

【昨日と同じ今日が来る】

ここんとこうまくやってきたつもり
得意分野であぐらかくいつものやつかい?
ボロが出るのは時間の問題
優しさ成分の不足かも

 

最後の最後はハートだと
知った知識を並べられ

どうなったっていいや 同じことの繰り返し
何度目の落とし穴 毎回毎回泥まみれ
人が描く成長線は ゆったり上昇するらしい
まだその気配はないな 昨日と同じ今日が来る

どうなったっていいや 同じことの繰り返し
何度目の落とし穴 毎回毎回泥まみれ
引き継がれない反省用紙 空欄の良かった点
これから書き込もうか 何回何回ダメ出され
何百回と落ち込んで しょうがねえなと立ち上がる

kinotoonaji
omoide

【child race】


暑苦しいのは嫌いだな
いつもからっとしてたいもんだ
どっかのミュージシャンが言った
みんな子供みたいにかわいいもんだ

心揺さぶったものはこれなんだ
飾り付けた服は捨てないか
キラキラした歌が聞きたいんだ
また聴かせるあのわからず屋に

値切りに値切られ買われた
戻らない時間を燃やして
止まらないルーティーンワークは
またまた蹴り転がされ

心揺さぶったものはこれなんだ
飾り付けた服は捨てないか
キラキラした歌が聞きたいんだ
また聴かせるあのわからず屋に

差し出した紙切れが全てなら
壊れた機械になるだけ

心揺さぶったものはこれなんだ
飾り付けた服は捨てないか
キラキラした歌が聞きたいんだ
また聴かせるあのわからず屋に

 

child race
kyomei

【幻想】 

 

楽しそうな声がする 

早く向こうに行きたいな 

遠のき始めた意識が 

それは叶わないと知らせる 

 

渦巻く流れの中で 

僕を呼ぶ声がする 

少しだけ時間を 

あげるから行ってきな 

 

あたたかいミルクの匂い 

目覚めた僕は毛布の中 

はじめからここにいたっけ 

まだ眠り足りないな 

 

渦巻く流れの中で 

僕を呼ぶ声がする 

そこにある悲しみと 

喜びを持ってきな 

 

今をただ走り回る 

消えてゆくものだって知ってる 

無限に思えることや 

未来だなんてもんは幻想 

 

僕がいた世界は 

いない世界に戻る 

波風は立てずに 

そっと静かに消える 

 

今をただ走り回る 

消えてゆくものだって知ってる 

君の中に託すから 

いつも想ってると伝えて
 

幻想
通りから

【カウンター】 

10分間で突き付ける いるかいらないかの選択権 

試食試飲はできぬものかって ギャンブルなのはお互い様でしょ 

似たような仮面の品評会 どれも同じだ、さっさと選べよ 

ものは使いようだなんて 使われてることに気づけない 

 

フラフラしたまま掴んでやるよ 

 

孤独に慣れれば自由になれるよ、あなたがそれでいいのなら 

付かず離れずなんて口だけの強がりだって言っちゃえば? 

 

選ばれるなんてつもりはないし 選ぶ側のはずだったんだ 

それでも震えてるんだ僕は 知らぬ間につままれた首根っこ 

抗えないのだ、この流れには 誰もが人質みたいなもんだ 

「不言実行派です」だなんて この場じゃ通用しませんよ 

 

ユラユラしたくて閉じこもる、けど 

ああ誰か…って思わず漏れた 

 

終わらないでよこのままでいいよ 閉じ込めたってかまわない 

合うことのない歩幅を無視して その先の先から目を逸らした 

 

このまま行くよどこまでも 遠回りだって言われても 

そうゆう奴だって思ってくれよ みんな元気でな、じゃあな 

 

孤独に慣れれば自由になれるよ、あなたがそれでいいのなら 

付かず離れずなんて口だけの強がりだって言っちゃえば? 

あなたがしたくてやっていくことが 誰かのためになったらいいね 

同じはずの夜の中で僕は あなたと違う音を鳴らした 

カウンター
ホームタウン
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